ゆめさくセキュリティ

2023年7月5日、港湾・物流

名古屋港統一ターミナルシステム (NUTS) ランサムウェア被害

入口

保守用VPNから物理サーバに侵入されたとみるのが適切とされた (感染経路は断定されていない)

決め手の失敗

保守用VPNにIPアドレス制限がなく、IDとパスワードが合えば誰でも接続できた。VPN機器と物理サーバの公表済み脆弱性が未対応だった。バックアップは直近3日分のみで、その中からもウイルスが見つかった

被害

名古屋港の全コンテナターミナルで作業が停止し、約3日間コンテナの搬入と搬出が止まった。荷役スケジュールに影響した船舶37隻、搬入と搬出に影響したコンテナ約2万本 (推計)。データセンター内のNUTSの全サーバーが暗号化された

防げた対策

  • 保守用VPNの接続元制限と多要素認証
  • VPN機器とサーバの脆弱性の速やかな修正
  • VPN機器のログの保全
  • 長期間のクリーンなバックアップ

時系列

  1. 2023年7月4日NUTSが停止し、専用プリンターから脅迫文書が印刷された。愛知県警に通報
  2. 2023年7月5日名古屋港運協会がランサムウェア感染を発表
  3. 2023年7月6日全ターミナルで作業を再開
  4. 2023年7月26日名古屋港運協会などが経緯報告を公表。リモート接続機器の脆弱性からの不正アクセスと考えられるとした
  5. 2023年11月30日国土交通省の検討委員会が第3回を開き、中間取りまとめ②を示した

攻撃した側について

名古屋港運協会は攻撃者名を公表していない。脅迫文に身代金額の記載はなく、攻撃者へ連絡していないと公表した。国土交通省の事案事例集 (2026年) は既往文献の再整理として LockBit による攻撃とされると記載している

学べるレッスン

出典

2026年10月24日に開いて確かめました。